猫史のヨーロッパ紀行

オランダ在住の革職人&フォトグラファーのブログ

ペンギンのトレードマーク?


ペンギン無線

引越しが完了し、あとはネットの光回線を解約すれば全て終わりってことになり、チャンノハにライカム(沖縄にある巨大なイオン)に連れてってもらった。

最初は広すぎて全然よくわからなかったけど、ようやくあまり迷子にならずに店内をウロウロ出来るようになってきて、どこにどんな店があるのかというのがなんとなくわかってきた。

山田家の人間というのは代々(?)イオンが好きらしく、北海道に住んでいるうちの両親は夏場の暑いときにはイオンに行ってずっと涼みながら会話をするという、なんともイオナーな生活をしていて、昨年だったか実家を兄貴に譲り、自分たちは好きなところで好きなように生きるよと言って賃貸アパートに引っ越したんだけど、その家の扉を開けるとそこから【AEON】の看板が見えるという、それはそれは生粋のイオナーなのである。

で、僕もいつからかその血筋が僕の生活スタイルを凌駕しつつあり、正直なところ昨年の12月30日から年が明けた1月3日までなぜか毎日イオンに通う、というそれはそれはナチュラルボーイオナーズっぷりを発揮していて、ちょっと行き過ぎだよなと思うものの、今回は引越しを完了させる為に仕方無くイオンに行ってそこのワイモバイルに行き、ネットを解約してようやく全て完了した。

イオンにはもう数日行く用事は無いので、多分行かない。

多分。


そんでその帰り道、店に行って仕事しよーと思ってチャンノハに送ってもらったんだけど、その道中で時々よくわからんことを言うチャンノハは、まーたよくわからんことを僕に放り込んできたのである。

信号待ちで前にはタクシーが一台。
そのタクシーには【ペンギン無線】と書かれてあって、「へぇ、ペンギン無線なんてあるんだ?」と僕が言うと、チャンノハは「うん、割とよく見かけるよ」と生粋のウチナーンチュな発言をして僕はへぇ地域差ってやっぱりあるんだなぁと感心したわけです。

でも、僕がちょっと気になったのがそのタクシーのマスコットキャラクターなのか何なのかよくわかんないけど、あのタクシーのてっぺんに付いている光るやつのところにペンギンのイラストが描かれていて、なんかそのペンギンの首の下にピンクの蝶々のようなものが付いていた。

僕は気になって「ねぇ、あのペンギンの首の下についてるピンクなやつって何?」と訊いたら、「え? 蝶ネクタイでしょ?」と答えた。


僕としてはますます謎である。


なぜ、ペンギンが蝶ネクタイをしているのか? 


そこで僕は、その疑問を口に出してチャンノハに訊いたのだ。 

「蝶ネクタイ? ほんとに? なんでペンギンが蝶ネクタイしてんの?」と。


するとチャンノハは言うのである。

「え? 普通じゃない?」 


全く意味がわからない。
なぜ、ペンギンが蝶ネクタイしているのが普通なのかが。

で、やっぱり僕は訊く。

「普通? え、ペンギンが蝶ネクタイしてんのって普通のことなの?」

すると彼女は眉間にシワを寄せ、不思議そうな顔で僕に向かって言うのだ。


いや、ペンギンと言ったら蝶ネクタイでしょ」 と。



僕は答えた。

…。 なにそれ…? 聞いたことないわ、なにその方程式。」 



僕が不思議そうにそう言うと、沖縄で最も笑い上戸なチャンノハはケラケラと笑い出し、全然笑いをやめない。
そして息を整えて、ようやく絞り出し、また僕に言うのだ。


「ぺ、ペンギンはさ、蝶ネクタイしてるイメージあるじゃんwww」


「いや、全然ねぇわ。なにそれ。 【猫に鈴】とか、【パンダに笹】とか、【サラリーマンにスーツ】とか、【侍に刀】とかならわかるけど、【ペンギンに蝶ネクタイ】? 知らんわ、そんなルール」 


ここまで言うと目的地に着いてしまった。
チャンノハはまだ笑っていた。

ただ、このまま「じゃあ、また」と言って降ろしてもらうのもなんだか収まりが悪く、一応着地点が欲しいなと思って僕は最後に確認をした。


「まぁ、いいわ。多分、沖縄の人にとって、【ペンギンに蝶ネクタイ】ってのは普通なんね?」と。



すると、チャンノハはまた笑いながら言うのである。



いや、そんなことはないよ」 



なんかよくわかんないけど、僕はとても腹が立って、静かにドアを閉めて手を振った。
 

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